日本三景 松島の旅(4) -島巡り観光船-

東日本大震災の後、被災地で観光船の運航が再開されたという明るいニュースが最初に届いたのは、松島からだったと記憶しています(調べてみると、昨年の大型連休前、4月29日に運行が再開されていました)。松島湾の島々が防波堤の役目を果たしたため、壊滅的な被害を受けた近隣の東松島市などに比べると、松島町の被害は小さかったと聞きます。

Resthouse しかし、観光船乗り場へ行ってみると、「津波はこの高さまで来ました」と書かれたプレートが貼られている位置は、私の身長を超えています。当時の写真も掲示されていましたが、レストハウスを波が貫通して、自販機はすべて横倒しになり、床は泥やその他の漂流物で足の踏み場もPlate ない状態でした。その状況から、短期間で観光船の運行再開に漕ぎ着けた苦労と努力を思うと、本当に頭が下がります。

観光船だけではありません。船着き場から瑞巌寺の門へ向かう通りの、左右に並んだ土産物店。最も海に近い左右2軒は閉まったままで、入り口や窓に板が打ち付けられていましたが、それ以外のお店はすべて開Miyage いて、店員さんが観光客に声を掛けています。ところがよく見ると、海に近い側の数軒は、店内が復旧途上で、店先に並べた商品だけで営業しているようです。観光地・松島の底力と心意気を感じました。震災当日、松島を訪れていた観光客は約1200人。地元の方々のおかげで、1人の怪我人もなかったそうです。

というわけで、松島へ来たからには、観光船は外せません。仁王丸という船で、約50分の周遊コースに出発しました。ところが、前日までの嵐の影響か、あいにく波が高く、「安全のためコースを変更して運行します」とアナウンスがあったほど。本来のコースをややショートカットして戻ってきたようです。それでも船はかなり揺れ、目が回りそうになったため、途中で外を眺めるのを断念。ちょっと残念でしたが、代わりに夫が写真をたくさん撮ってくれていたようです。

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ちなみに、この日の夕食はご覧の通り。1日目も豪華でしたが、さらにグレードアップした感があります。メインはアワビのステーキで、美味しくいただきました。
Tsukidashi Sashimi Awabi

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日本三景 松島の旅(3)-五大堂、瑞巌寺、円通院-

旅行2日目。さすがに雲一つない青空…とはいきませんでしたが、なんとか雨は上がったようです。

Gdaido2 まず向かったのは五大堂。平安時代初期に坂上田村麻呂が奥州遠征した際、毘沙門堂を建立したのが始まりと伝えられています。現在の建物は伊達政宗の命で再建されたものだそうで、国の重要文化財に指定されています。Gdaido_2 お堂が建つ小島と陸を結ぶ朱塗りの橋は「すかし橋」と呼ばれ、橋桁の隙間から海が見えるのが特徴です。



Kuri 続いて瑞巌寺へ。こちらも伊達政宗が再建した禅寺です。2008年から大規模な修復工事が行われており、残念ながら本堂(国宝)を拝観することはできませんが、震災の際には貴重な屋根瓦が取り外されていたため、落ちて割れたりせずに済んだのだそうです。

修理期間中は本堂が非公開となる代わりに、国宝の庫裡(左の写真)や陽徳院御霊屋(正宗の正室・愛姫の墓所)が特別公開されています。また、普段は本堂に安置されている御本尊や、初代正宗を含む伊達家代々の位牌などを見ることができます。位牌と言っても手のひらに収まるようなものではなく、抱え上げるのも一苦労と思われる大位牌です。

Garden 瑞巌寺を出たところにあった茶店で昼食を済ませ、お隣の円通院へ。臨済宗のお寺で、テレビのロケによく使われるという綺麗な庭園と、正宗の孫・光宗の霊廟である三慧殿(国指定重要文化財)が見所です。三慧殿の絢爛たる内装の特徴は、バラや水仙、トランプの4つのマーク、十字など、西洋的な模様が使われていること。Sankeiden しかし、この霊廟が建てられたのは、キリスト教が禁止されていた鎖国時代です。西洋風の模様は巧みにカモフラージュされていますが、東北の勇・伊達家といえども、本来「あってはならない」もの。そのため、この美しい霊廟は長い間封印され、人々の目に触れることがなかったのだそうです。

Point 円通院では地元のボランティア・ガイドと思われる方が、無料で案内役を務めてくださいました。上述のような興味深いお話を聞かせてくださった後で、その方が私たち観光客に向けて最後におっしゃった言葉は、「津波が来たら、逃げてください」。

昨年3月11日の津波は、瑞巌寺や円通院のすぐ手前まで迫っていたようです。参道から見える位置に、「津波到達点」と書かれた札が立てられていました。この辺り一帯の林の木々も海水に浸かってしまったわけで、枯れたりせずにこのまま元気に育ってくれるよう、祈らずにはいられません。

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日本三景 松島の旅(2) -海の幸の和懐石-

仙台駅から目的地の松島海岸駅までは、仙石線を利用しました。現在、仙石線の運行区間は、松島海岸の1駅先の高城町駅までで、石巻へは松島海岸駅から代行バスが出ています。私たちのように松島が目当ての観光客のほか、石巻へボランティアに向かうのか、大きな荷物を持ってバスに乗り込む人の姿もみられました。

気になるお天気は…文字通りの土砂降り。時間はまだ早いですが、とても街歩きができる状況ではありません。真っすぐホテルへ向かうことにしてタクシーに乗り込むと、運転手さんも「かき入れ時なのに…」と嘆いていらっしゃいました。

Ubudo 今回お世話になった宿は、ホテル海風土。「うぶど」と読みます。バリ島のウブドをイメージした内装で、和の粋とアジアンテイストの融合がテーマだそうです。東北とバリ島の組み合わせに、「なぜ?」と思わないでもありませんが、水盤に浮かべられた花などの飾り付けからは、なるほど本家ウブドの雰囲気が感じられます。(インドネシア旅行記はこちらです。ウブドも訪れました。)



部屋からは松島湾が一望できますが、外は大荒れ。雨だけでなく、風も恐いくらいの音を立てています。こうなったら、温泉三昧を決め込むしかありません。

お風呂の後は、アロマ・マッサージへ。仙台から通っているというセラピストさんと世間話をしているうちに、震災の話題になりました。彼女によると、このホテルは津波の直接の被害は受けなかったものの、街の中心部が浸水したために、孤立してしまったのだそうです。

さて、お待ちかねの夕食は、地元松島や三陸の海の幸をふんだんに使った和懐石です。写真は左から順に、「季節の魚 大鉢盛り」「三陸産 真牡蠣 柏葉蒸し」「松島近海魚貝 炭火焼」です(料理の名前は御品書きの通り)。
Otsukuri Oyster Sumibiyaki






Beer
地元のお酒も忘れてはいけません。私は松島の地ビールを注文しました。ヘレス、ヴァイツェンなど数種類あるようですが、運ばれてきたのは褐色のデュンケル。ドイツ・ビールを思わせる、しっかりした味わいです。一方、夫は地酒を順番に3種類!飲兵衛ぶりが目に留まったのか、飲み物の責任者らしい方が、「日本酒お好きですか?」と、わざわざ声を掛けてきたほどでした。

外の嵐はやむ気配がなく、松島町にも警報が出されましたが、幸い私たちのホテルに危険はないようです。明日は少しでもお天気が回復するとよいのですが…。

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日本三景 松島の旅 (1)

今年(2012年)の3月から4月にかけては仕事のスケジュールがかなりタイトで、休日返上が続いていましたが、ゴールデンウィークの後半になんとか3連休を確保。日本三景の一つとして知られる、宮城県の松島へ出掛けてきました。

天気予報どおり生憎の雨模様の中、大宮駅の新幹線乗り場へ着いてみると、なにやらイヤ~な雰囲気。どうやら東北新幹線に少なからぬ遅れが出ているようです。福島駅での停電の影響(大雨のせい?)ということは、これから向かう東北方面は、よほどお天気が荒れているのでしょうか。

心配になりながらも、ともかく新幹線の待合室へ。特定の列車が遅れているわけではなく、ダイヤがそっくり後ろ倒しになった形で、結局40分ほど待つことになりましたが、聞こえてくる案内の放送が非常に親切で、運行状況が手に取るようにわかります。自分が乗る列車が入ってくる直前まで、待合室で座って待つことができて助かりました。

Superexp 往路の大宮-仙台間は、なんとグリーン車。連休真っただ中で、普通車の座席が確保できなかったためですが、滅多にない機会なので密かに楽しみにしていました。ところが、乗った車両にはGWのせいか親子連れの姿が目立ち、間の悪いことに、通路を挟んで隣に乗っていた男の子が、片時もじっとしていません。「静かで快適なグリーン車」のイメージは、あっさり覆されてしまいました。

さて、元々の予定では、松島か塩竃に着いてから海産物の昼食を…と考えていたのですが、列車に遅れが出たため、仙台到着時点で正午を回ってしまいました。急ぐ旅でもなし、この際、仙台の味覚を楽しむことにしましょう。

Tan 仙台名物といえば、そう、牛タンです。たんや善治郎さんの駅前本店で、オーソドックスに牛タン定食を注文しました。実は、仙台で牛タンを食べるのは初めての経験。東京近辺の焼き肉屋さんで出てくる薄切りのタンしか知らなかったので、お皿の上のお肉の厚さにビックリしました。それだけでもボリューム満点ですが、麦とろご飯に牛テールのスープまで付く本格派。これで税込み1575円ですから、コスト・パフォーマンスもバッチリです。

というわけで、松島を巡る旅は、仙台でのご当地グルメからスタートです。 

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鎌先温泉と白石城(後編)

Breakfast Zouni 明けて2012年1月1日。朝食のテーブルには、伊達巻きや蒲鉾、筑前煮など、お正月らしいお料理が並びました。嬉しいことに、お雑煮とあんころ餅も付いています。


この日は市内の観光地がいくつか開いているとのこと。フロントでタクシーをお願いしたところ、宿の方が白石城まで送り届けてくださいました。白石蔵王駅へ向かうために同乗した宿泊客のご夫婦によると、前日はお城の門が閉まり、周囲も閑散としていたそうですが、この日は人の往来も多く賑やかです。

Castle Castle2 白石城は伊達家の重臣・片倉氏の居城でしたが、明治維新後に解体され、現在の建物は平成7年に復元されたものです。東日本大震災を受けても、木の骨組みはびくともしなかったそうですが、壁はかなりの被害を受けていて、綺麗な白壁に大きなヒビが入っているのが痛々しく見えました。建物の中へ入ると、白い壁のあちこちに青い斜線が引いてあるのが目につきます。Zaoh すべて修理が必要な箇所ですが、冬季は漆喰が凍ってしまうため、修復工事は暖かくなるまでお預けなのだそうです。

急な階段を注意して上り、最上階の戸を開けて外へ出ると、遠くでは雪化粧した蔵王の山々が銀色に輝いていました。

Shrine お城を出た私たちは、近くの神社へ。地元の皆さんが初詣に出掛ける場所のようで、かなりの長さの行列ができており、「白石高校合格祈願」などと書かれた絵馬が目立ちました。昨年は震災を始め各地で多くの自然災害がありましたが、今年は穏やかで明るい年になるとよいですね。



白石城歴史探訪ミュージアムで、白石城を舞台にした30分ほどの3Dハイビジョン映像を楽しむと、時計は正午をだいぶ回ってしまいました。地元の名産で昼食といきたいところですが、この日は1月1日。ガイドブックに載っているお店に何軒か電話をしても、留守番電話が「新年は4日から営業します…」などと言っています。

Umen Ichifuji そこで、タクシーを呼んで、運転手さんに相談してみることにしました。運転手さんも「元旦ですよね…」と考え込んでしまいましたが、心当たりのお店を順番に回ってくださり、3軒目で営業中のお店を発見。大変な割には距離が出なかったのに、「よかったですね!」と嬉しそうに言ってくださった運転手さん、ありがとうございます! おかげで、とても美味しい白石温麺(うーめん)をいただくことができました。

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