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ロンドンタクシー

旅行最終日。お昼過ぎにはヒースロー空港へ向かわなければなりませんが、まだ半日時間があるので、夫の希望を汲んでロンドン塔を見に行くことにしました。市街中心部の東端に位置するため少し距離がありますが、ホテル近くのヴィクトリア駅からロンドン塔最寄りのタワー・ヒル駅までは地下鉄で1本です。

ところが、ヴィクトリア駅の様子がいつもと違います。地下鉄へ降りる階段から通勤客があふれ出しており、列車が動いていないのが一目でわかりました。近くにいた係員に尋ねると、どうやらこの駅を通るサークル/ディストリクト線が不通になっているようです。これでは、地下鉄でロンドン塔を目指すわけにはいきません。帰国当日で時間が限られることを考えれば、見学場所を近場に変更する選択肢もありましたが、夫はどうしてもロンドン塔を見たいと言います。

Victoria 残る手段はバスかタクシー。簡単なのはタクシーですが、目的地が結構遠く、運賃がどれくらいかかるか見当がつかない上に、帰国当日でポンドの持ち合わせもあまりなく、少々不安です。一方、駅で途方に暮れている私たちの前では、バスがひっきりなしに発着していますが、地下鉄を使うつもりで全く下調べをしていなかったので、そもそも現在地からロンドン塔へ向かう路線があるのかどうかさえわかりません。

その時、またバスが1台やって来て、目の前に止まりました。行き先を見ると、ウォータールー。前夜に乗ったロンドン・アイの最寄り駅で、ヴィクトリアからロンドン塔へのほぼ中間地点にあたります。ともかく少しでも目的地へ近づこうということで、迷っている暇もなく、そのバスに飛び乗りました。

Waterloo バスは何事もなくウォータールー駅に到着。ここからはタクシーを使うべきでしょう。地下鉄が止まっている影響か、タクシー乗り場には長い列ができていましたが、幸い回転は速いようです。ほどなく車に乗り込んで、運転手さんに目的地を告げることができました。(ちなみに、ロンドン塔は英語でTower of Londonといいます。日本語そのままにLondon Towerと言ったら、運転手さんに訂正されてしまいました。)

Taxi ロンドンのタクシーは「ブラック・キャブ」と呼ばれ、黒塗りのがっしりした車体は、赤い2階建てバスと並ぶロンドンのシンボルです。1度乗ってみたいと思いながらチャンスがなく、そのまま帰国してしまうはずでしたが、地下鉄が止まったおかげで(?)乗車の機会が巡ってきました。後部座席は天井が高くて非常にゆったりしており、座席に座った状態で、足を真っ直ぐ前に伸ばせるほどです。座席と向かい合う形で補助椅子がついているところを見ると、乗車人数が多い場合はこれを利用するのでしょう。

Taxi2 無事にロンドン塔へ到着し、運賃を支払おうとしたところで、20ポンド紙幣を5ポンド紙幣と思いこんで差し出し、「お釣りは結構です」と言ってしまってから、気がついて慌てて返してもらうという一幕がありました。かなり恥ずかしい間違いですが、朝から予想外の事態に遭遇して、思った以上に動揺していたのかもしれません。そのまま20ポンドを持っていかれても文句は言えないところですから、「100万長者かと思ったよ」と苦笑いしながらも、運転手さんがお金を返してくれたのはラッキーでした。それにしても、最初にお釣りはいらないと言った時の、運転手さんの満面の笑みが忘れられません。とっても親切な運転手さん、ぬか喜びさせてごめんなさい!

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